集落崩壊。社会的に成立しなくなる状況が、報道されるほど近づいて来たということか。65歳以上の高齢者が人口の50%以上を占める集落を「限界集落」と言うらしい。実際、この危機に現実的に直面している集落の棚田で、僕の家族は米づくりを続けさせてもらっている。実際に言葉の定義通りなのかは確かめたことはないし、はっきりとこの言葉を語られたことはないけれど、自分の生まれ暮らして来た村がなくなることへの危機感は何度も言葉で聞いた。兵庫県内でも豪雪地帯のその村は、地名辞典にも古くからの記載がある。それだけ歴史を積層した村だけれど、存亡の危機がジリジリと迫っていると思うと、見え方も少し違って来る。こうした村を生き続けさせたいと願う気持ちは、そこに暮らす人にとってどういう形となっているだろう。吉野ヶ里や三内丸山のように、遠い未来に遺跡として発見発掘されるのだろうか。その時間の隔たりは、浄化に近い優しさを持っているように思えるけれど、今そこに暮らしがある村から、人の気配が次第に消えて行くと思うと、言葉とは別の感覚がこみ上げて来る気がする。
コメント (4)
コメントありがとうございます。フランスの集落には、小さな村にもカフェがあり民宿がある。いいですねえ。”外”を受け入れるこうした施設を持つということは、村の人たちが自分たちの村に誇りを持っているということの現れかもしれませんね。韓国に行った時、村の入口に、その村の名前を記したサインが必ずありました。「・・里」とか「・・洞」とか。村の表札みたいでした。
自分たちが暮らす村に誇りを持つこと。日本の各地で聞かれ始めた”農家民宿”も、ここから立ち上がっていく施策として広がるといいですね。
投稿者: mori | 2007年01月19日 11:11
日時: 2007年01月19日 11:11
フランスには精通していますが、こういった分野は正直、専門外です。ただ個人的にフランスの田舎の集落めぐりを趣味にしていますから、たくさんの例は見ているかも知れません。
いずれにしても、そこに住む人たちだけでは先細りですから、生き残りには外の人に魅力を知ってもらい、新しい人を引き寄せることは必須条件でしょう。気軽に立ち寄れること、閉鎖的でなく、外の人にも開かれていることも魅せるためには大事なように思います。そこにその場所を愛する人々が生活し、彼らの幸せを感じることが出来ない限り、あえて行きたいとは思いませんから…。
フランスではどんな小さな集落にも観光局があり、うたい文句がある。そして村の中心にはカフェがあり、外部の人を受け入れる民宿もある。それは大きな違いでしょうか…。
大半のフランス人の知り合いは、大都市には興味はなく、日本の田舎で日本古来の生活をしてみたいと言います。が、それを試す機会も受け入れる体制もないのは、とても残念なことです。
欧米人が日本古来の文化に価値を見出したとき、白人に弱い日本人は、それを改めて評価する傾向があるように思います。これも一つの政策になるかもしれませんね!
投稿者: mika | 2007年01月18日 01:19
日時: 2007年01月18日 01:19
mikaさん、コメントありがとうございます。フランスに通じていらっしゃるようですが、ぜひこの問題を解決したフランスの田舎の例をご紹介いただければうれしいです。最近、「ファスト風土化する日本」という新書を読んだのですが、事を動かして行き、結果として地域の景観を形作っている力とは、”時代”として語られる空気というか、流れのようなものだと改めて感じました。観光化が救済策のように、今でも扱われたりすることがありますが、あの夕張の窮状とそれが報じられる度に画面に映る象徴的な遊園地の映像を見ると、策を検討して選択する際に、何故、他の可能性は俎上に上がらなかったんだろうかと素朴に思ってしまいます。正月の実家で読んだ新聞で読んだのですが、今まで研究者のみに近づくことが許されて来た、あの軍艦島(長崎県端島)も、一般観光客に開放されるそうです。その存在(感)と背後にある物語や歴史に、想いによって近づくことの方が、それを開放する趣旨(と記述されたこと)に合っているように思います。もちろん、上陸してみたい、この目で見てみたいという衝動も否定できません。ですが、島への物理的な距離を縮めたり、上陸の困難の敷居を低くすることで、軍艦島と僕たちの関係性は、きっと変わってしまうだろうと思いました。語られない想いが開放の決断に効いているんだということは、言外の事実ですね。それよりも、こうした過去の消費によって急場を凌いだり、直ぐに”外部”を頼るのが、本当の観光ではないと思うのですが、いかがでしょう?
投稿者: mori | 2007年01月07日 11:10
日時: 2007年01月07日 11:10
先日、この限界集落についての特集をテレビで見たのですが、なんだか自分の行く末を見ているようで空恐ろしい気がしました。
フランスの田舎でも以前同じような状況があったはずですが、現在はそれなりに問題を解決し良い状況を作っているように思います。その解決策は必ずしも観光化だけではなかったと思うのですが、何が日本には欠けているんでしょう…。
投稿者: mika | 2007年01月05日 04:23
日時: 2007年01月05日 04:23